膝の痛みと靭帯の関係

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膝の痛みと靭帯の関係


靭帯損傷による膝の痛み

膝関節は大腿骨と脛骨、膝蓋骨で構成され、互いの骨は靭帯によって動きをサポートされています。膝の痛みは膝関節を構成する骨そのものが痛みを出すのではなく、膝関節周辺の靭帯や筋肉の異常が原因で、伝達物質によって痛みのサインが出されています。前十字靭帯と後十字靭帯は大腿骨と脛骨をつなぎ、互いに交差する形で膝の中央に位置しています。大腿骨と脛骨が前後に動きすぎないように保ち、骨の損傷を防ぐ重要な役目を担っています。

膝周りの筋肉は肩周りなどの複数の筋肉がある場所と比べると、筋肉の数が少なく、関節の動きをスムーズにする靭帯は筋肉の代わりになる重要なものです。膝の靭帯損傷による痛みは、膝関節が動くことで痛みを生じるため、無理なストレッチやトレーニングは控え、痛みを生じさせないように患部周辺を固定することが重要といわれています。

膝が前にぐらつく前十字靭帯の損傷にはテーピングで処置

サッカーやラグビーなどで人と接触し、前十字靭帯を損傷すると脛骨が前にずれやすくなります。また、人と接触した時以外に起こる、前十字靭帯損傷にも気を付けたいもの。非接触事故は、ジャンプをした後の着地が安全に行われず、膝に過度な負担をかけてしまった時や、急な方向転換の際に発症することが多いといわれています。

前十字靭帯を圧迫すると膝下に痛みを伴うほか、膝が前に突き出てしまうような、ぐらつく症状が出ます。痛みの再発防止のためにも、膝下の脛骨が前に出ないように固定するテーピングを施し、すねが膝蓋骨より前に付き出てしまうような感覚を防ぎましょう。

また、太腿のストレッチを取り入れて、可動域を広げることで、事故防止にも役立てたいものです。運動の前のストレッチはもちろんのこと運動後にクールダウンを行い、ストレッチを取り入れることも重要です。クールダウンは、運動後に疲労した筋肉を回復させ、筋肉痛による可動域の制限を防ぎます。筋肉痛が生じること自体が体に悪影響を与えることはありませんが、間接的な影響に気を付けたいものです。筋肉痛周辺の筋肉にも負担をかけ、肉離れやケガにつながることもあります。できるだけ筋肉痛を防ぐためにも、クールダウンを心がけ、翌日のパフォーマンスにつなげたいものです。

靭帯損傷による治療の段階

不意な事故で靭帯損傷してしまった場合、早めに治療することが一番です。今行っているスポーツをあきらめなければならないリスクを回避するためにも、自己療法で長引かせないようにしたいものです。適切な治療を行い、治療中も、膝への負担を軽減する生活を心がけ、回復を促しましょう。

特に、膝前十字靭帯は再発するケースも多く、手術を行ってもまた繰り返してしまうこともあるといわれています。前十字靭帯は一度切れると元に戻らない為、移植手術による再腱が必要になります。手術後に再腱した腱は一度壊死した後に、強度が増すといわれており、先を急がず適切なリハビリを行うことが重要といわれています。手術後に腱が一度弱くなる8週前後の時期を無理せず乗り切ることこそ、その後を左右するといっても過言ではないでしょう。

手術後の9週にはスクワットなどの屈伸を取り入れ、その後段階的に今まで行ってきたトレーニングを少しずつ行っていきます。医師と相談したうえで、スポーツの復帰を検討しますが、まずは軽く走るところから行い、半年を過ぎたころには、徐々にジャンプやダッシュなどの瞬発力や運動量や必要な動きを行うようになります。

その後、約1年間は自分と向き合いながらリハビリを継続し、段階的に運動を取り入れていきます。医師と相談の上、慌てず少しずつ前進していくことで、再スタートを成功させたいものです。

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