膝裏の痛みの原因と処置のしかた

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膝裏の痛みの原因と処置のしかた


後十字靭帯の損傷による膝裏の痛み

後十字靭帯損傷はサッカーやラグビーなどのスポーツで、人との接触事故を起こした時に起こりうる症状です。膝の前方から衝撃を受け、膝が伸びすぎてしまうことで、膝の裏に痛みを生じます。また、人との接触だけでなく、急な方向転換やジャンプの着地時にも注意が必要です。新体操やフィギュアスケート選手は、膝に負担のかかるジャンプなどの動作に加えて、柔軟性が高いことから、膝の過伸展が起こりやすいともいわれています。

膝関節部分の大腿骨と脛骨は互いに接触しないように軟骨でコーティングされ、靭帯の働きによりコントロールされています。膝が正常な位置を起点とし、通常膝を曲げる方向とは逆に膝が伸びすぎてしまうことで、膝の過伸展が起こります。通常の可動域以上に膝が伸びすぎてしまい、大腿骨と脛骨がぶつかり合うことで、過度な負担をかけ続けると膝の裏に痛みを生じることもあります。

膝の過伸展がある人は、通常よりも膝が中に入りすぎ、真っ直ぐに立っているだけでも、膝に負担をかけてしまいます。膝の過伸展は自分で気付きにくく、健康のためにはじめたヨガスタジオで、インストラクターから指摘されて、初めて知ったというケースもあります。膝の過伸展は骨の異常ではありませんが、過伸展を助長する動作を継続的に行った時に、靱帯を圧迫するなどし、膝の裏に違和感や痛みが生じることもあります。

また、過度な衝撃を与えて損傷までには至らなくても、膝の痛みを訴えるケースがあり
ます。体全体の柔軟性に限らず、O脚やX脚気味の人も、ストレッチやエクササイズでは、自分の体の特徴を考えて正しい体の使い方を行わなければ、膝裏の痛みにつながることがあります。人と比べて足が真っ直ぐでないなど、気になる症状があれば、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

膝裏の痛みには自分で処置できる?

膝裏の違和感や軽度の痛みには、膝がそれ以上伸びすぎないようにテーピングで膝裏を固
定する方法も有効です。また、膝の過伸展を防ぐため、膝が少し曲がっている状態を保つ練習を行うのもよいでしょう。膝が曲がっていると不安定になりますが、過伸展を防ぐエクササイズで改善することもできます。膝が少し曲がっている状態で姿勢を真っ直ぐに保つだけでも効果があります。また、片足を大きく前に出して膝を曲げ、後ろ足は伸ばしすぎずに少し膝を曲げた状態でキープするなどの方法も試してみるとよいでしょう。

また、膝裏には多くの神経が集中しており、素人がマッサージを行うのは難しいといわれ
ています。自分でケアする場合は、安易に膝の裏周辺を触りすぎず、痛みが緩和したら、
膝裏のハムストリングスやふくらはぎのストレッチを行うなど、周辺の筋肉をほぐす程度
がよいといわれています。膝裏の痛みには、膝を伸ばしすぎないようにしたいもの。ハム
ストリングスを伸ばすストレッチを座って行う時には、膝下にクッションや丸めたタオル
を入れて前屈すると良いでしょう。膝を曲げて行うことで、膝裏にかかる負担を軽減しな
がら、ハムストリングスを十分伸ばすことができます。

一方で、自分では対処しにくい膝裏の痛みも知っておきたいもの。変形性膝関節痛では膝
をかばうように不自然な歩行を行い、膝に過度な負担をかけ続けることで炎症を引き起こ
すこともあります。また、膝窩筋炎やハムストリングス炎は、膝裏に痛みや違和感が生じ
、中でも膝窩筋炎は、歩くなどの日常の動作を行うだけで、膝裏の中央部分に痛みを生じ
ることもあります。運動療法や薬物療法が中心になり、塗り薬だけでは効果がない時は注射で痛みを軽減する方法もあります。自己療法では完治が難しいため、早めに治療を受けて、痛みを軽減したいものです。

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